石巻市の「新たな災害対策拠点」にオペレーションシステムを導入。
迅速な災害情報の収集・共有、対策立案・決定・配信等をサポート。
2018年5月、宮城県石巻市に通信指令室を集約した防災センターがオープン。災害対策を迅速化する新たな防災拠点で、災害状況、気象情報、河川氾濫など様々な情報を一元管理するオペレーションシステムをJVCケンウッド・公共産業システムが担当。 マルチモニターやフルデジタル会議システム等を中心とした先進の情報通信技術を有機的に組み合わせたソリューションで、「災害時の司令塔」をサポートしています。
導入の背景
「常設の災害対策拠点」として市民の大きな期待を担い、新設された「石巻市防災センター」。多様な情報通信技術を用いた高度なソリューションが求められる設備にオペレーションシステムを採用。
PTZカメラ、マルチモニター、音響設備、デジタルワイヤレスマイクシステム、デジタル会議システム等をタッチパネル式ソフトウェアで使い勝手良く運用。さらにLTE通信/モバイル回線によるリアルタイムモニタリングが可能なHDネットワークカメラで、冠水等の屋外状況も把握。オープン直後より、他の自治体から多くの視察が訪れるなど、県内外から大きな注目を集めています。
導入のポイント
- 災害対策本部(シミュレーション室)
以下、( )内は平時名称
オペレーション室から届く映像情報を8面マルチモニターに表示。タッチパネル操作のデジタル会議システムにより会議進行も円滑化。会議の模様はHD PTZカメラ+マイクでライブ収録され、センター内外要所にリアルタイムで配信・共有。
- オペレーション室(シミュレーション室)
6面マルチモニターにより、災害、気象、TV、近郊河川などの映像情報を一括収集。対策本部をはじめ関係機関と共有。
- 災害復旧支援活動部隊詰所(多目的ホール)
2面の大型プロジェクターにより、対策会議や被災状況をリアルタイムで把握。迅速な支援を実行。
- 連絡班執務室(管理室)
- プレス室(会議室)
- 冠水情報用カメラ
導入の効果
「必要な映像情報をスムースに表示するマルチモニターシステムや、音声・映像・操作が連動するフルデジタル会議システムなど、全てが高画質・高音質で、操作も簡単。 当初の想定を超える完成度に市役所内の評価も大変良好です。」 「様々な自然の脅威に晒される現在、防災対策は国を挙げての重要な課題です。 そんな中、この施設の注目度も高く、他の自治体から多くの視察が訪れています。」 「防災センターは災害時に迅速な対応がとれる様、“常設”であることが重要です。 ですから平時の活動も大切で、定期的な防災訓練はもちろん、先日開催された3都市をインターネットで結ぶ『子ども防災サミット』など、これからも意義ある催しを続けて行きたい、と考えています。」
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石巻市防災センター
石巻市役所庁舎に隣接し、2018年5月末にオープン。
高さ約15メートルの鉄筋3階建て、延べ床面積は約1790平方メートル。東日本大震災の教訓を踏まえ、大規模災害における災害対策本部の体制整備強化を図るため、市庁舎及び各防災関連機関と連携し、迅速な防災対策を行う機能を集約した防災拠点施設。
平時は防災関連の情報発信や啓発活動などのため、市民に広く開放され、活用されている。
HPアドレス:https://www.city.ishinomaki.lg.jp/
所在地:宮城県石巻市穀町12-1
2018年7月取材
※記載の法人・団体名・組織名・所属・肩書きなどは、すべて取材時点でのものです。