豊橋工場内の次世代新倉庫における車両入退場を自動化。
バース予約システムとの連携で、場内トラック運行のスマート化を実現。
人と社会と地球にやさしい持続可能なサプライチェーンを目指す花王株式会社は、豊橋工場における車両入退場を効率化するため「車両ナンバー認証システム」を導入。工場では車両ナンバー認証システムとバース予約システム*、自動倉庫の出庫システムを連携させることにより車両入退場を自動化し、トラックドライバーの待機時間を削減。ホワイト物流を推進する新たなロジスティクスの取り組みとして注目されています。
*荷物の積み降ろしのためにトラックを停車する場所(バース)の予約管理を行うシステム
導入の背景
花王株式会社では、持続可能なサプライチェーンの実現に向けた生産・物流機能一体型拠点へ変革を目指した「豊橋コネクテッド・フレキシブル・ファクトリー」の構想の一環として、2023年に豊橋工場内に完全自動化された倉庫を新設。新倉庫における取り組みのひとつである「場内トラック運行のスマート化」を協働で検討し、車両ナンバー認証システム導入による入退場管理に加えて、バース予約システム・出庫システムとの連携による迅速な製品出庫とドライバーへの指示・誘導の自動化も実現しました。
導入のポイント
- 入退場時にカメラで車両ナンバーを撮影、事前登録された情報と照合・認証することで、車両の入退場の記録と管理を自動化。
- バース予約システムと連携し、予約状況に応じた行先案内をサイネージに表示。トラック受付・誘導のオペレーションを無人化。
- 車両ナンバー認証・バース予約・出庫システムの3つのシステムが連携することで、入場から退場、積荷、出荷までの処理を自動化し、トラックの集中や待機時間を削減。また、作業状況や車両の到着状況を可視化・データ化して運用管理に活用。
お客様の声
サプライチェーン全体の効率化を目指す新倉庫での取り組みとして、場内トラック運行のスマート化とオペレーションの無人化を実現するため、車両ナンバー認証システムと各システムの連携で新たな仕組みを構築しました。
システム導入後は、入場から退場までの在場時間を可視化して運用・管理できるだけでなく、場内の手続きが減ったことによる在場時間削減の効果を実感しています。豊橋工場では在場時間を1時間以内に抑えることができており、ドライバーの方からも好評をいただいています。
また案内サイネージの導入効果もあり、従来必要だった入退場受付や誘導指示、出庫オペレーションにかかる作業工数を削減することができました。受付は電子データで自動記録されるので紙ベースでの受付表も不要となりました。
豊橋工場の取り組みを、自社だけではなく、物流業界全体の効率化や物流2024年問題対策、環境配慮を目的とした取り組みに役立てていければと考えています。
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花王株式会社
花王株式会社豊橋工場は、スキンケア・ヘアケア製品を中心に多品種を生産する工場です。2023年より運用を開始した次世代新倉庫では、製品の入庫から出庫までを完全自動化し、生産・物流機能一体型拠点への変革を実現しています。
HPアドレス:https://www.kao.com/jp/
所在地:東京都中央区日本橋茅場町1-14-10
2024年3月取材
●※記載の法人・団体名・組織名・所属・肩書きなどは、すべて取材時点でのものです。