市内2ヶ所の焼却工場に『車両ナンバー認証システム』を導入。
搬入車両を可視化し、ごみ処理施設の安全と安定操業をサポート。
国選定の「環境未来都市」として、経済と環境の統合的発展を目指す北九州市で、市内2ヶ所のごみ処理施設に『車両ナンバー認証システム』を導入。不適物を搬入する車をチェックし、より安全で安定した工場の稼働を推進するため、JVCケンウッド・公共産業システムの画像解析ソリューションが採用されました。
導入の背景
「環境にやさしい、循環型社会の暮らしを支える新しいごみ処理施設」を推進する北九州市が、2022年に皇后崎工場、2023年に新門司工場、と『車両ナンバー認証システム』を相次いで導入。車両入場口に設置したHDカメラにより、搬入を行う車の車両ナンバーを特定。不適物の搬入を行う車を要注意車両として把握することで、危険ごみや資源ごみなどの燃焼炉投入を事前にチェック。事故やトラブルのない、安全・安心な工場運営を目指しています。
導入のポイント
- 高解像度HDネットワークカメラVN-H68により、入場時に車両ナンバーを鮮明撮影。
- 図柄ナンバーにも対応。要注意車両の検知時はモニター表示などによる通知が可能。
- 認証結果をデータベース化し、活用可能。要注意車両の登録や検索、データ出力も容易。
導入の効果
「北九州市には3つの焼却工場があり、多い時は1日500~700台ほどの車両を受け付けていますが、不適物のトラブルも少なくありません。特にスプレー缶や充電池などは破裂する危険がありますし、リユース、リサイクルが可能な資源ごみの混入などにも注意が必要です。そうした不適物の搬入を繰り返す不正車両を特定するため『車両ナンバー認証システム』の導入が決まりました。」
「2022年の皇后崎工場に続き、2023年は新門司工場で運用を開始。導入後すぐに現場担当者たちから『これは役立つ』との声も上がり、要注意車両のリストアップや要注意時間帯の絞り込み、さらにそうしたデータを2工場で情報共有するなど、活用も活発化しています。」
「要注意車両の入場時は市の担当者に連絡し搬入物をチェック、万一のトラブルにも迅速に情報共有できる体制を整えています。ごみ処理施設は市民の暮らしを支える大切な施設ですから、何よりも工場の安定操業を第一に、搬入車両やスタッフの安全を見守りながら、このシステムを有効に活用していきたいと考えています。」
〈北九州市環境局循環社会推進部施設課 ご担当者に取材〉
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北九州市 環境局
令和5年、市制60周年を迎えた北九州市では、新門司工場、皇后崎工場、日明工場という3ヶ所の焼却工場に加え、不燃粗大仮置場、資源化センター、廃棄物処分場などの近代的なごみ処理施設を運営。健康的で快適な市民生活をサポートしています。
HPアドレス:https://www.city.kitakyushu.lg.jp/
所在地:福岡県北九州市小倉北区城内1番1号
2023年6月取材
※記載の法人・団体名・組織名・所属・肩書きなどは、すべて取材時点でのものです。