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地域防災拠点としての備えと、より良い音空間の創造

株式会社丸本組 様

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コンセプトはコンバーチブル
ボーズサウンドシステムでより良い音空間に

石巻市の株式会社丸本組様より、本社ビル新築にあたって、ボーズサウンドシステムによる会議室AV設備のシステム構築、施工をご依頼いただきました。導入いただいた背景とポイント、効果についてお話を伺いました。

導入の背景

私達は、3.11東日本大震災を経験し、真っ暗ななか不安な気持ちで過ごす避難生活も経験いたしました。そのような経験から、光と音の重要性を学びました。光は太陽の恵みであり、希望の明かり、真っ暗闇の中で寄り添える灯火でもあります。さらに音は、情報の伝達共有にとどまらず希望への活力や感動を生み出します。被災を経験した私達企業だからこそ伝え残さないといけない事、すべき事があると思います。BCP(事業継続計画)はもちろん、防災拠点としてこのような備えに貢献していくことも、社会における企業の役割であり、当社もそのような責任を背負っていると考えています。
本社を石巻のこの地に構えるにあたって、コンバーチブル(二面性)をコンセプトとしました。まずは、私達が執務し取引先様やお客様の迎賓から打合せ、社内会議などの企業活動を行う事業所として。もう一面は、大規模災害時における避難場所としての備えです。会議室の設備は『より良い音空間』創りのため、ボーズさんと株式会社JVCケンウッド・公共産業システムさんに相談しました。

導入のポイント

当初は全館放送を含む、会議室、各役員室など建物の音響設備全てに対しボーズ社製品の導入を計画していました。しかしながら、毎日の定時チャイムや呼出放送の利便性、部屋毎の放送音の調整など事業所としての運営面と、不測時には内蔵バッテリーによる停電放送や緊急地震速報との連動も可能な、JVC製品の非常放送設備を提案頂きました。
会議室は業務の使い勝手に合わせ、部屋を分割/統合した運用への対応を要望しました。
ラインアレイスピーカーやウーハー、埋込スピーカーを有効に活用する事で、奥の場所まで音量のバラつきなく、重低音の効いた音響効果が得られる配置を提案頂きました。また、操作は、AVワゴンを収納した状態で壁面に常設されたリモコンのみの操作で、誰もが直感的に全てをコントロール出来るシステムを提案頂きました。アンプは1台に集約せず複数台に分割する事で、不測の事態にも対応できる仕様に。他にも、地域貢献として地元の方々のイベントでも使って頂けるように、入力は余裕をもち、天井にマイクを仕込む事で、子供たちの発表会の場としても提供出来る設備を提案頂きました。機器はボーズ本社で体感もさせてもらいました。
各役員室にはVideoWaveというスピーカー内蔵モニターを壁面設置する事で、煩わしいスピーカーを配置する必要がなく、臨場感あふれるホームシアターサウンドと、1080pの高精細映像を楽しめるスタイリッシュな設備を提案頂き、日本橋のショップでも体感させてもらいました。
さらに、ポータブルPAのL1 Compactも提案頂きました。音響設備の無い部屋でも高音質ポータブル拡声が簡単との事。屋外にも持出して地域の方のイベントや、災害時に屋外に避難されて来た方にも情報の伝達共有に生かす事が出来る設備となりました。
まだ、震災から立ち上がろうとする地域でインフラも安定していない中でしたが、希望の納期に収められるとの事から、導入を決めました。

導入の効果

2013年6月に行った落成式では、ブラインドを閉めてあえて真っ暗にしたこの会議室にお客様をお迎えし、未曽有の大災害からの復興に携わる当社の取組を編集した短いドキュメンタリーを視聴いただきました。真っ暗な部屋に通されたお客様は最初びっくりされたと思いますが、ドキュメンタリー映像の光と音響の効果で、その時を経験された皆様の感極まる姿がたくさん見受けられました。
その他の設備に関しても、仕上りには満足しています。このようなシステムを導入したのは、この辺りの民間ではおそらく初めてではないでしょうか。以降、日常業務での打合せや社内会議においても、ボーズ社チューニングの音空間を実感しています。
当社は終戦後の創業から70期を迎えます。戦後の復興から3.11を経た今日まで、建設業界における技術も様々なエボリューションを繰返してきたと思います。技術は日進月歩です。この仕事を機に、JVCケンウッド・公共産業システムとも新しい技術について情報交換いただきながら、共に歩み、安心して仕事をお任せできる関係を継続したいと思っています。

地域防災拠点としての備えと、より良い音空間の創造

User's Profile

空から見える、いい仕事。株式会社丸本組

創業は1946年。 宮城県石巻市を中心に、土木、建築、漁港港湾、舗装といった幅広い分野に携わり、豊かな社会資本の形成に取り組むと共に、地域の未来を創造する総合建設会社として『空から見える、いい仕事』を目指し、新しいふるさと創り、新しいまち造りに挑戦している。 東日本大震災では津波により本社社屋が全壊、女川営業所を失う。以降、建設業を通じた復旧・復興工事に取組む一方、2013年6月、石巻市蛇田(現恵み野)に本社ビルを建築した。また、開業支援や地域貢献活動にも積極的に取組んでいる。

HPアドレス:http://www.maru-hon.co.jp
所在地:宮城県石巻市恵み野三丁目1番地2
取材日:2015年1月9日(金)
ご対応:表取締役社長 佐藤 昌良 様  企画部システム管理課 主任 今野 武 様

代表取締役社長 佐藤 昌良 様
代表取締役社長
佐藤 昌良 様
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